heartbreaking.

中年の末路とその記録

笑われるくらいなら、思いきり殴られたほうがマシだ。/恋が終わった後の人生…

他者との雑談の中で、あるいは自分に向けられる目を見て、嫌な感情に陥ることは多いです。

私はその場で言い返せず、大抵、家に持ち帰るので… 無音の中にいると、自然とベランダのほうへ心が向いてしまいます。高層階なのでベランダから飛び降りれば様々な悩みは消えてなくなってしまう…
嫌な感情から立ち直るためにヘッドフォン被って気分が盛り上がる音楽を聴きます。その時々の「これは神曲!」を延々と繰り返していると嫌な現実から救われます。

学生時代は容易だった人との交流も、社会に出ることで複雑に捉えるように変貌してしまった… 今の自分は、つぎはぎだらけの化け物のよう… 人との交流に迷走する中で、この顔面に偽りの仮面がべったりと隙間なく貼りついてしまっていた。

人に言えない悩みも、私の言動を徐々に異質なものへと変えていった。私の望みは、普通の人間になることなのですが、どんなに努力しても、どうしても普通の人間になれないのです… だから、どこへ行っても、浮いてしまうのが悩みで、毎回、自殺を考える。

けれど、もう悩む必要などないのかもしれない… 自分の言動を治療することは困難であっても、いつでもシンプルな答えは用意されている。ラクになりたいと思うことはある。

他人に向けられる目が怖い。疑いの目。心を探るような目。あざ笑うような目。様々な目。

おもいきり殴られたほうがマシだ。気のせいではなく、あなたが何を考えているのか、容易に想像がつく。あなたの目が、私の愚かな部分を映し出しているような気がして、この世で一番怖いものを覗き込んだような気分だった… それは、自分の愚かさと、弱さでした。貴方の、私の内面を射抜く目をもう二度と見たくはないから、その場所から逃げ出そう!と思うほど苦しんだ。本当に… 殴られたほうがマシだ…

いや、違う、殴りたいと叫んでいるのはこの拳だ。泣きたいほど苦しい。お前は情けない、人にこびへつらうしか能がない、最低最悪なピエロなんだよ…

自分に対する嫌悪で押しつぶされそうなとき何度も死と向き合うが、今回も残念ながら… 死の誘惑をねじ伏せてしまった。

戦地に暮らす子供たちや、飢餓に苦しむ子供たちに比べれば、日本は恵まれている。お金さえあれば、どうにでもなる。だけど、この国の人たちは、それなのに心が病んでいる。うつ病になったりもする。病気さえしなければ、今日・明日に爆撃やテロでいきなり死ぬわけでもないのに。
…いや、お金があればどうにでもなる状況こそが、不安を与えることもある。ほんの少しの勇気も出なくて、お金がまともに稼げない精神状態に陥ったなら、酷い自己嫌悪に陥る。この物資が豊かな日本で自分だけが違ってくる。

その違いが、自分にとっては地獄に変わる。

だから働かなくちゃいけない。けれどこのコミュニケーション能力のなさは何だ… 誰も助けてはくれない、時に、肉食動物の群れの中にポツンと放り込まれた小動物のような気分だ。自分は異種なのか、なぜこんな絶望と悲しみを感じながらその場に居続けなければならないのか。

職場で、結婚しているかどうかを聞いてくる人がいるので…、忘れたいのにまた結婚に引き戻される。本当に愛していたのなら、何があろうと捨てたりなんかしない。
どうして人は、ガイコツの上に肉や皮がはりついているだけの、その表面を見て、喜んだり悲しんだりするのでしょうね… 表面がどう変わろうと、ハートは変わらないのに。外見で人を好きになるのは、それは本当の愛といえるのでしょうか。

すっかり自分の見た目に自信を失いました。そうですね、もう私が誰かに恋をすることもなければ、勿論その逆もない。性欲すら、滅多に沸いてこない。

恋に情熱を燃やせない、それは、死んではいないが、生きているとも言えない… 熱くもなれず、冷たすぎることもない… 希望も絶望もやがて同じ灰色になる。この先になにがあるっていうの…?嗚呼、なにもねえな、ただ他人の家庭の話を聞くだけの、そして自分は何も語れる話もない、都合のいい存在にしかなれない。

恋をしないことが、自分の中で決定的になると、自分の中からとてつもなく大事なものがゴッソリ抜け落ちてしまったようで、この瞬間から考え始めるこれからの人生は、これまで以上に真摯に自分を見つめる中で意味や価値を見出してゆくのだろう…

恋をあきらめる自分にとっての、これからの人生そのものが強大なテーマでもある。何かを今から学ぶのか…?趣味に生きようとするのか…?なんでもいいよ、なんでも本気になれば、成功しなくても、取りかかることならできる…